- ● 「警告・禁忌等を含む使用上の注意」等については添付文書 ご参照ください。
- ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
- ● 3D-SSP/Z-Graphによる画像解析は、「核医学画像解析ソフトウェア medi+FALCON」※を使用することで実施可能です。(※認証番号:301ADBZX00045000)
- ● 本コンテンツで使用している画像の提供元:兵庫県立姫路循環器病センター
このページ内のコンテンツは症例提供いただいた近畿大学医学部 放射線医学教室 放射線診断学部門 教授 石井一成先生による音声と動画の解説がございます。本ページ内の「」をクリックすると音声が、画像内の「▶」をクリックすると動画が再生されます。
画像読影の実際 軽度認知障害(MCI)
70歳台後半 女性 MMSE 29点
MRI
AD疑い例の読影のポイント
海馬、海馬傍回、頭頂連合野、側頭連合野の萎縮、側脳室の拡大や脳溝の拡大を確認します。
読影所見
明らかな大脳萎縮は認めない。形態的には正常と考えられた。
明らかな大脳萎縮は認めない。形態的には正常と考えられた。
123I-IMP SPECT画像(横断像)
AD疑い例の読影のポイント
頭頂連合野、側頭連合野、後部帯状回、楔前部の血流低下の有無を確認します。進行例ではさらに前頭連合野に低下を認めます。線条体・視床、一次感覚運動野、後頭葉、脳幹、小脳は保持されます。ただし高齢の場合、ADでも後頭葉に軽度低下を認める場合もあります。
頭頂連合野、側頭連合野、後部帯状回、楔前部の血流低下の有無を確認します。進行例ではさらに前頭連合野に低下を認めます。線条体・視床、一次感覚運動野、後頭葉、脳幹、小脳は保持されます。ただし高齢の場合、ADでも後頭葉に軽度低下を認める場合もあります。
読影所見 (低下部位:ー)
右優位に軽度だが両側頭頂連合野の低下と後部帯状回・楔前部の低下がみられた。
3D-SSP/Z-score画像
3D-SSP/Z-score画像評価のポイント
血流分布画像上の低下部位とZ-score画像の低下部位が一致している事を確認し、血流低下パターンに疾患特異性があるか確認します。
血流分布画像上の低下部位とZ-score画像の低下部位が一致している事を確認し、血流低下パターンに疾患特異性があるか確認します。
読影所見 (低下部位:)
脳表血流画像でみられた頭頂葉の低下はZ-score画像では頭頂連合野の低下としては表示されていないが、両側後部帯状回・楔前部の低下は反映されている。
Z-Graph 解析結果
右頭頂連合野の血流低下は有意とまでは表示されていないが両側後部帯状回、左楔前部の血流低下は反映されている。
読影(診断)結果についての解説
横断像で両側頭頂連合野、後部帯状回・楔前部の軽度血流低下がみられた。3D-SSPでは頭頂葉の低下は反映されていないが、後部帯状回・楔前部の低下が反映されていた。MCIの段階でAD血流低下パターンを呈していることでMCI due to ADが考えられた。