リンパ腫の病期診断 FDG-PET/CT (保険適用・検査前のCT検査・被ばくについて)
悪性腫瘍(早期胃癌を除き、悪性リンパ腫を含む。)の病期診断若しくは転移・再発の診断を目的とし、以下の要件を満たす場合に限り算定する。
悪性腫瘍 (早期胃癌を除き、悪性リンパ腫を含む。) |
他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者に使用する。 |
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平30年3月5日 保医発第0305第1号
平成30年度診療報酬改定にあたり、日本血液学会は日本リンパ網内系学会と共同で、ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影(PET/CT)の算定要件にあった、PET/CT前のCTなど他の画像検査を、悪性リンパ腫患者では必須としないように算定要件を改定することを提案していましたが、これを受ける形で本年3月30日に発表された事務連絡において下記のような疑義解釈資料が公表されました。
引用: 日本血液学会ホームページ
問167 区分番号「E101-3」ポジトロン断層・コンピューター断層複合撮影について、悪性腫瘍に対して使用する場合に、必ずしも事前にコンピューター断層撮影を実施する必要はないと考えてよいか。 |
(答)よい。 |
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悪性リンパ腫の患者では、病期診断と治療効果判定の際にPET/CTが用いられていますが、 治療効果判定の画像検査でPET/CTを行う場合、今後は算定要件を満たすことを目的とした診療上必要のないCT検査を実施しなくてもよいことになります。これは患者さんの放射線被曝の低減と医療費抑制という点でも望ましいと考えられます。
http://www.jshem.or.jp/uploads/files/medical/201803%20Hoken_PET.pdf(accessed Dec 25,2018)
PET/CT撮像時のCTは一般的に、非造影で減弱補正目的かつ解剖学的局在を同定する為に撮像されており、低線量CTである。造影剤を用いた通常の診断用高線量CTより被ばくは少ないと言われている。
FDG-PET/CTの被ばく線量について |
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18F-FDGによる全身被ばく線量(実効線量)は0.019mSv/MBq であり、185MBq投与時は3.5mSvである。PET/CT装置による位置決めスキャンの被ばく線量は0.1~0.8mSv、融合画像用の低線量CT撮影は1~4mSvであり、X線CT撮影を通常の診断用高線量CT撮影とした場合は14~19mSvである。 |
18F-FDGを用いた全身PET撮像のための標準的プロトコール 公開版第3版より抜粋
(日本核医学会・PET 核医学委員会2018/5/28版)
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