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- ● 紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
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特発性正常圧水頭症
症例提供 : 岡山大学病院 神経内科 佐藤 恒太先生*、阿部 康二先生**
現所属* : 脳神経センター大田記念病院 脳神経内科 **: 国立精神・神経医療研究センター病院
近医を受診し、動作緩慢、開脚歩行を認め当科紹介、精査目的で入院した。
神経学的には認知機能低下(CDR 0.5、MMSE 22/30、HDS-R 24/30、FAB 12/18、MoCA 14/30、TMT-A 240秒)、歩行は開脚歩行であり、パーキンソニズムとしては無動・姿勢反射障害を認めるも振戦や筋強剛はなかった。また切迫性尿失禁を認めた。
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(A)側脳室、第3脳室の拡大、(B)高位円蓋部の脳溝の狭小化、(C)シルビウス裂の拡大、(D)局所的脳溝の拡大。
SBRは使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって変動します。
明らかな集積低下なし。
24時間後も111In-DTPAの脳室内への滞留を認め、iNPHと診断した。
■まとめ
DaTSCANにより歩行障害の原因がパーキンソン病あるいは進行性核上性麻痺など黒質線条体ドパミン神経の脱落を伴う疾患によるものではないと推定された。念のためレボドパチャレンジテストを行ったが歩行障害の明らかな改善は認められなかった。タップテストでMMSE 22→23点、HDS-R 24→26点と改善があり、VPシャントの施行を検討中である。