放射性医薬品が産み出され
その使命を果たすまで

半減期が短く、時間とともに効力が半減する放射性医薬品は、以下のような工程を経て、医療機関に届けられ、さまざまな検査に使用されています。
厳しい時間的制約がある中で、高い品質の製品を安定して出荷するために、クリーンな環境の維持管理、最新の製造装置を含め自動化された製造ラインを駆使して日々の製造が行われています。

  • 原材料の調達

    製品の製造に欠かせない原料を海外から安定的に調達するために日夜力を注いでいます。

  • 放射性同位元素(ラジオアイソトープ:RI)の製造

    粒子加速器の一種であるサイクロトロンにより放射性医薬品に適したRIを製造します。

  • 製剤化

    サイクロトロンもしくは海外から調達した原料から得られたRIを精製、標識し、医薬品として製造します。

  • 品質管理

    製造された放射性医薬品の品質に問題がないか、多種にわたる品質試験を実施し、品質管理基準に定められた厳しい項目を合格したものだけが当社製品として出荷されます。

  • 包装梱包

    製造部門から届いた製品を限られた時間内で正確に出荷準備をするために、受注部門から受信したデータに基づき製品の包装、梱包作業を行います。

  • 出荷~輸送

    時間とともに効力が半減する放射性医薬品の輸送において、天候や交通渋滞等の影響因子を常にチェックしながら、輸送協力会社の方々とともにご指定の時間どおりに確実に製品をお届けできるよう努めています。

  • 医療機関で検査に使用

    医療機関に届けられた放射性医薬品は核医学検査室で患者さんに投与されます。多くの場合、静脈から注射されますが、カプセルを飲んだり、ガスを吸入する場合もあります。投与された放射性医薬品は目的の臓器や組織に集まる様子を専用の装置で撮影し画像として診断に役立てられています。